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当社は埼玉大学発ベンチャーの河西研磨技術特別研究所の代理店です。平面研磨シミュレーションソフトのメーカになります。
製品例
NewCarrierPolish
新両面研磨シミュレーションプログラムは、両面研磨機を用いて、上下定盤に挟まれた複数のキャリア内に中心対象に置かれた円形試料(工作物)の両面の加工量や平面度、上下定盤(工具・パッド)の摩耗量や平坦度等の変化を算出し、画面に表示することができます。以前のプログラムに比較し、全てのパラメータや初期形状を、画面を見つつ入力し、次へ・コマンドボタンをクリックすることで、最終計算結果が得られるように改良しました。
両面同時ポリシング用の研磨機構造は複雑です。上下定盤の回転、キャリアの自転や公転、キャリア内の試料回転、研磨圧力等を自由に変えることができます。試料が加工され、上下定盤が摩耗してゆく過程は、座標点毎にPrestonの基礎理論式に則り、試料と上下定盤間の相対速度、圧力、研磨時間の積に比例することを基本に、以下の仮定の下で計算されています。試料の各点が描く軌跡上の相対速度、試料面と上下定盤面形状からすきま理論を基にして圧力を計算し、これらを積算して試料・定盤半径毎に平均化して形状が計算されます。
- 試料は上下定盤からの圧力によって自由に変形する薄板、あるいは剛体と考えられる厚板。
- 試料は円形、上下定盤は環状であり、キャリアは定盤上に、試料はキャリア内に複数個が中心対称に均等配置。
- 圧力とポリシングパッド変形量は比例関係。
- 全ての試料厚さが等しい場合、上定盤は非傾斜。 厚さがある方向に分布をもつ場合、その方向に定盤は傾斜、偏心荷重が発生。この傾斜も考慮に入れて計算可能。
- 試料の回転速度は一定。
- 走行距離、加工量・摩耗量の計算は角度方向に積算、平均化され、半径の関数として表示。
その特長は、以下に記述するとおりです。
- 定盤の内外径、試料半径、キャリア半径、キャリア公転半径、キャリア・試料中心間距離は任意。
- 定盤上に配置するキャリア個数、キャリア内に配置する試料個数は任意。
- 試料、キャリアを自公転させる内外輪、上下定盤の回転速度、試料の圧力は任意。
- 入力した加工条件の異なる計算の一括処理が可能。
- 定盤内のキャリアやキャリア内の試料配置や歯車形状を即時表示。
- ポリシング中の相対速度分布や圧力分布、歯車の回転方向が画面に表示され、それらをハードコピーすることも可能で、試料や上下定盤が摩耗してゆく様子を見ることが可能。
- 試料上下面、上下定盤の形状を半径の関数として入力できるので、前加工で生じた試料上下面、上下定盤の凹凸形状が試料上下面形状にどのように影響するかのポリシング過程もシミュレート可能。
- 試料形状や定盤形状を、3次元図で格子線描画可能。
- 内外輪の回転速度を入力するか、キャリアの自公転回転速度を入力するかを選定できる。
- 試料が定盤からはみ出した場合についても計算可能。
- 図面上で定盤・試料・キャリアなどの寸法、回転速度、および定盤・試料形状が入力可能、また、加工条件入力がクリックで入力可能。
熟練技能者・技術者が現場から減りつつある現在、研磨条件の選択や新たな研磨機の製作において、この研磨シミュレ-ションソフトを使えば、条件出しの実験を省くことが可能になります。このソフトが必ずや皆様のお役に立つものと考えております。